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2014
02.15

幻の橋「船戸川橋」 : 西予市野村町

Category: 観光・施設

愛媛県西予市には、宇和町久保を起点として大洲市長浜町の瀬戸内海に流れる一級河川 肱川 が流れている。
 この肱川は、全長
103㎞、支流が474本と愛媛で一番大きな川で、西予市宇和町と大洲市の境の鳥坂峠付近の源流から大洲市長浜の河口までは直線距離で約18㎞であるが、旧野村町や旧肱川町を回って大洲に流れている。

地図で見ると宇和海に近い宇和町から四国の山奥に向かって川が流れている。初めて訪れたときは「何で山奥に向かって川が流れているのか?」と不思議に思ったものだ。(地図を見れば誰も同じように思います。)

 この肱川の中間付近の西予市野村町坂石地区に、渇水時期しか見えない幻の橋船戸川橋」(橋長35.2m、幅員4.5m)がある。上の橋は現道の「船戸橋」下が普段見えない「船戸川橋」。この川は肱川支流の「船戸川」である。

船戸川橋01 船戸川橋02

 この「船戸川橋」は昭和5年竣工だが、昭和34年の鹿野川ダムの完成で旧横林村坂石地区の集落は湖底に沈み209戸全て標高の高い場所に全村移転した。この時この橋も30年足らずの短い使命を終え川に沈んだ。

 この橋は、「上路式開腹コンクリートアーチ橋」という。施工iは西予市宇和町清沢の末光弥太郎だが、設計者は不明である。
 ここ坂石は、城川・日吉方向、野村・宇和方向、大野ヶ原方向が交わるところで、かつて木材積み出しの拠点として栄えた物資集散地で、下流の長浜港が日本三大木材積出港と言われていた。

船戸川橋03 船戸川橋04
アーチから橋を支える「鉛直材」のコンクリート柱が川の中央から両岸に向けて太くなっている。曲線や細かな凹凸を造るにはそれを反転した型枠が必要で、型枠職人の大変な手間と多額の建設費がかかり地元をはじめ関係者の橋にかける強い意気込みが感じられる。

船戸川橋05 船戸川橋06
船戸川橋07 船戸川橋08
船戸川橋09 船戸川橋10
    船戸川橋11    船戸川橋12
左岸から                       新しく架かった「船戸橋」
船戸川橋13 船戸川橋14
船戸川橋19 船戸川橋15 
船戸川橋20 船戸川橋21
右岸農協横から
船戸川橋16  船戸川橋17
                           すぐ横の黒瀬川にも橋が見えた。
船戸川橋18 船戸川橋22
「黒瀬川橋」この橋も一緒に沈んだ。      上は国道197号「横林大橋」
船戸川橋23      船戸川橋24
船戸川橋25 船戸川橋26
船戸川橋27      船戸川橋28
                                3つの橋が見える。
船戸川橋29      船戸川橋30
現在通行している「黒瀬橋」
船戸川橋31      船戸川橋32
                     土地がないので三階建てが多い。
    船戸川橋33      船戸川橋34
湖底に沈んだ「黒瀬川橋」の上部の国道197号には「横林大橋」が架かっている。
    船戸川橋35 

 
 県内にこの幻の「船戸川橋」によく似た橋が西条市西ノ川の石鎚ロープウエイから奥に500メートルほど行ったところに「大宮橋」がある。こちらは船戸川橋の少し前の昭和2年竣工で、平成17年に「土木学会選奨土木遺産」に認定された。「船戸川橋」の設計者が同一なのか「大宮橋」を参考にしたのかはわからない。
 

 幻の橋「船戸川橋」は、愛媛県教育委員会が平成25年3月に発行した「愛媛県の近代化遺産」にも掲載されており、アーチ状の綺麗さから関係者の間では「国内で最も優美なアーチ橋」と言われている。

 鹿野川ダム工事の関係で、平成21年頃から冬の間、湖底の泥を取り除くためダムの水位を下げるので橋がよく見える。今年はまもなくダムの水位を戻すらしいのでまた水の中に姿を隠すようになる。見学はお早めに。

 
 by 「ひとりしずか」 でした。




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