2012
03.21

妙泉寺(八幡浜市谷)落慶式

八幡浜市谷地区で平成24320()室町時代中期(15世紀後期)建築で、八幡浜市最古の木造建造物、南予地方最古級で、市指定文化財(H15妙泉寺(みょうせんじ)落慶式が行われました。

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寺03  寺04
 愛媛県文化財保護審議委員で寺院の修理に詳しい広島大学三浦正幸教授によると「この『妙泉寺地蔵堂』は、須弥壇(しゅみだん)旧上框墨書銘に室町時代末期の永正4年(1507)と記されているが、それは厨子の造立年代でこの地蔵堂はそれ以前の室町時代中期の15世紀後期に建立されたものと推定される。県内では広見町の国重要文化財の善光寺薬師堂(1483年建立)や宇和島市の県指定文化財の正法寺観音堂(15世紀中期建立)に次ぐ唐様(からよう)の仏堂で愛媛県の室町時代の建築文化の高さを示す重要な遺構であり、昭和6年に屋根を茅葺から瓦葺に変えているが、特徴的な唐様式の組み詰め『斗拱(ときょう)』や『虹梁(こうりょう)』は創建当時のままで大変貴重なものである。」とのことです。

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 地元では今年度、市の助成を得て工事は同市若山の浮田建設が三浦教授の指導のもとに改修工事を行なった。落慶式は、1507年に須弥壇の工事をしたと墨書銘で推定される当時の住職で大工も務めた「孤圓祖充(こえんそじゅう)」の命日の320日に毎年「お施餓鬼」を行っていることから320日に行ったものである。

 式には、大城八幡浜市長や橋本副市長、井上市議会副議長などが招待され、八幡浜市若山にある臨済宗東福寺派禅興寺の住職を導師に迎え地元の大勢の人が出席し粛々と行われた。
 また、市教育委員会学芸員の宇都宮さんから時代的な構造について説明がありました。

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 複雑に絡み合った「組み詰め」を見ていると、当時の大工らが一生懸命に木材を削って組み上げて行く姿が何となくかいまみるような気になるのは私だけだろうか。
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 八幡浜市谷地区は八幡浜市から三瓶に行く途中に位置する山間の小さな集落で、主に柑橘類を栽培する農家が多いところであり、昭和30年頃の昭和の大合併前は、西宇和郡双岩村谷であった。そんな小さな集落に500年以上も前にこのような立派な建物を建立する財力、技術があったことは驚きに値する。 500年以上も前の室町時代に、地名のとおり谷になっているこの谷地区でどのような人がどんな暮らしをしていたのだろう。これほどの本堂を建立するほどの財力があったのだろうか。建立に至ったコミュニティはどのようなものであっただろうか。タイムマシーンに乗って見てみたいものである。
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 田舎の小さなお堂。しかし、そこには500年以上前の人の英知、歴史が残っている。今まで地元の人が大切に保存し、今回地元の熱意があって改修することが出来た。地域のコミュニティのすばらしさを感じ、地元の人々の努力に頭が下がる思いである。

 

八幡浜市最古の木造建造物。ぜひ一度見てください。

 

詳しくは、八幡浜市教育委員会までお問い合わせください。

 

by 「ひとりしずか」でした。



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