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2012
05.16

筒描染 神社紋幕 地細工紺屋若松旗店

江戸時代から続く 「筒描染」 の手法で染物を行っている八幡浜市の「地細工紺屋若松旗店」で、西予市三瓶町周木にある神谷神社の 「神社紋幕」 を制作したので紹介します。筒描染は、「筒描染製品」としてこの3月に愛媛県の伝統的特産品に指定されたもので、染色職人の長い経験と努力から培った高い技術からしかできないものです。
 
[ 作業工程 ]
  

神谷神社の設置場所を測って幕の寸法を長さ11(21)×幅1.4mとする。縮みや縫製部分を考慮して約23m×0.7mの2枚の布地を水洗い乾燥させて伸びている生地を自然の状態にする。

紋幕0001 紋幕0002

 

2枚の縫い代部分を考慮して重ねて置いた約23mの布地に紋や文字の位置を決め奉納年月日や奉納者名の文字部分を割り振る。

紋幕0003  紋幕0004

 

 奉納者名を桐の木から作った炭で下書きし、その後、下絵墨液で文字の縁線を書く。(線は水に濡れると消える)

紋幕0005  紋幕0006

 

縫い代部分を重ねた上下2枚の布の上に過去に和紙に針で穴を開けて作った「下絵用の紋」を置く。そして和紙の上から桐墨の粉をこすると針で穴が開いた部分から墨が落ちて下に置いた布に紋が写る。(体育館のような広いところではなく部屋の中で行うので23m近くの布の上下2枚がずれないように長さを合わせる必要がある。)

紋幕0007  紋幕0008

 

 紋の真ん中の横一列の白い部分は上下2枚の縫い代の重ね部分。また、作業がしやすいように上下とも紋や奉納年月日・奉納者名以外の染色しない部分を折って仮縫いし長い布を短くして土間に幕全体が張れるようにする。

紋幕0009  紋幕0010

 

 もち米の粉を水で練って糊を作る。渋柿を塗った和紙で作った円錐状の「筒」に糊を入れる。

紋幕0011  紋幕0012

 

 土間に布を張って、下絵に沿って筒を摘みながら糊を口先から均等に塗って行く。糊が乾かないうちに乾燥させた米糠をかける。

紋幕0013  紋幕0014

 

 糊に付かない米糠を箒で掃い落とす。刷毛で布の裏に水を塗って表の糊を裏まで浸透させる。

紋幕0015  紋幕0016

 

 天日で乾燥させる。光沢ある黒色にする場合はまず色の薄い下引き染料を塗る。

紋幕0017  紋幕0018

 

 太陽の熱にあたると薄い色が緑色に変わる。上引き染料を塗ると純粋の黒色に変化する。

紋幕0019  紋幕0020

 

天日干し。            一晩置いて色を定着させる。

紋幕0021  紋幕0022

 

 文字は全体バランスから奉納者名の苗字の間に上下2枚を縫製する部分が来るので苗字が3文字の場合は特に注意が必要である。

紋幕0023  紋幕0024

 

 水に浸けブラシ等で糊や米糠を洗い取る。  仮縫いを解き全体をのばして乾燥させる。さすがに23m近い布は長い。

紋幕0025  紋幕0026

 

 幕の上部分。上部にひもを通す「チチ」を正面・側面部分に分けてマチ針で均一に仮留めする。

紋幕0027  紋幕0028

 

 奥様の留美さんが「チチ」をミシンで縫って留め、上と下部分の紋をマチ針で1枚に合わせる。

紋幕0029  紋幕0030

 

 ミシンで約23mの2枚の上下部分の布を縫って1枚にし、幕の左右両端も縫い揃えて長さ11間約21m、幅1.4mの神社幕を完成させる。

紋幕0031 

神社に取り付けた状態。

紋幕0032 紋幕0033
紋幕0034  紋幕0035

 

今回の神社幕は長さ約21m、幅1.4mで、布を上下2枚に分けて作ってから2枚を合わせる。その時に紋や文字がピタッと合うなど長い経験から培った高い技術にすごいものがあると確信しました。また、こんなに長い布を縫製する奥様の縫製技術にも素晴らしいものがあると感じました。神社に行く機会があった時に幕等があったらよく見てみてはいかがでしょうか。


 by 「ひとりしずか」 でした。




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