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2012
09.29

筒描染と八幡浜高校体育祭

文政5(1822)創業の愛媛県八幡浜市浜之町の地細工紺屋若松旗店で、五代目 若松 智 さんが江戸時代から続く「筒描染」で作った「ブロック旗(団旗)」を紹介します。この「筒描き」の技法で使った染物は、「筒描染製品」として愛媛県伝統的特産品に指定されています。

 

たまたま訪れた若松旗店で変わった物を作っているのをみかけたので何かと聞くと、市内にある愛媛県立八幡浜高等学校から体育祭で使う「ブロック旗(団旗)」の注文を受けたとのことでした。制作していたABの旗と江戸時代から続く染物屋という組み合わせが意外に感じたので写真を撮りました。

 

【作業工程】

これは、白く残したい文字部分などに、和紙で作った糊筒にもち粉を練って作った糊を入れて筒描きして米糠をかけた状態。(Bの内側下部分は染色している。)ここまでに、布洗い、乾燥、下絵出し(下書き)、糊つくり、糊置き(筒描き)、米糠かけ、裏水引き(布の裏まで糊を浸透さす)、乾燥、染料作り(複数の染料を調合して希望に合った色を作る。乾燥すると色が変わるため、染料調合、ハギレ試し塗り、色止め、水洗い、乾燥を繰り返して希望する色の染料を作る。)等の作業工程を経ています。

八高01   八高02

色挿し(染色)1-A。乾燥すると色が変わるので変化後を考えて染料を調合し刷毛で塗る。染料の調合には長年の経験を必要とする。

八高03   八高04 
  
  色挿し(染色)1-B。数字1ABの間は色が混ざらないように糊を細く置いている。

八高05   八高06 

乾燥。色が変わってくる。

八高07   八高08 

色止め。これを塗ることで洗っても染料が落ちなくなる。

八高09   八高10

水洗い。米糠と糊を洗い落とすと文字部分(糊を置いた部分)が染まらずに白く残る。

八高11   八高12 

乾燥。

八高13   八高14

仕上げ。奥さんの留美さんが縫製。

八高15   八高16

完成。 (よく見ると左右の色が反対になっている。配色の理由は体育祭で分かる。)

八高17   八高18

 平成2495()に行われた八幡浜高等学校第64回体育祭。   

八高20 八高19
 入場行進。
八高21  八高22 

 昨年までは、学年別、普通科、商業科別の6ブロックに分かれており、ブロック旗は、普通科は紺色、商業科はエンジ色であった。(今年23年生は昨年同様2F(普通科)2S(商業科)3F(普通科)、3S(商業科)に。)

八高23   八高24

 今年の1年生。今年1年生のみ普通科2クラスと商業科1クラスずつの2ブロックとなった。
八高25   八高26


  それで1年生は、「1-A」と「1-B」となり、紺色とエンジ色混合。(ただし左右の色は違う。)

八高27  八高28

1年生は普通科と商業科の混成チームとなったことから旗も紺色とエンジ色混合。

八高29  八高30
 

それで今年のブロックは、
 1-B, 2-S, 3-S, 3-F, 2-F, 1-A。 競技開始。まずは八高体操。

 八高31  八高32

全校応援でのブロック旗。2年、3年生の紺色は普通科、エンジ色は商業科。

八高33   八高34

今回作成した1-A1-Bの旗が2年、3年の旗に隠れて見えない。残念。

八高35   八高36 

1A(普通科・商業科混成チーム)1B(普通科・商業科混成チーム)

八高37    八高38 

 2年普通科              2年商業科

八高39   八高40

3年普通科             3年商業科

八高41   八高42

全景 主に普通科チーム    主に商業科チーム

八高43   八高44

今回、八幡浜市内の地細工紺屋若松旗店で江戸時代から続く伝統的技法である「筒描染」で作られた旗が、同じ市内にある県立八幡浜高校体育祭に使われたことを知り、江戸時代と平成の若者とを結ぶ不思議な時代の交錯を感じました。(ただし、23年生の2F2S3F3Sの旗は筒描染製品ではない。)

また、若松旗店のご夫妻や私も八幡浜高校で学んだ。私の頃は、1学年に普通科5クラス、商業科6クラスの計11クラスであったが、今年の1年生は普通科4クラス、商業科2クラスの計6クラスと聞き、時代の流れである「少子化」を痛感する。

改めてこの八幡浜市内を歩いてよく見てみると、駅の中や商店街に飾ってある大漁旗や店舗の日除け暖簾や暖簾に若松旗店が作成した筒描染製品が使われていることが多い。

若松旗店では、創業の江戸時代からの技法を用いて糊を置く筒描きから染色まで全ての工程を一人で行なっており、このような形態は全国でも数少なくなっている。近年、印刷機械による染め物に押されて廃業する同業者が多い中、伝統的技法及び伝統文化を守ろうと努力されている若松旗店の姿勢に敬意を表します。

市内浜之町にある若松旗店の作業場はいつでも見学することが出来ますので、一度訪れて作業の様子を見させてもらってはいかがでしょうか。若松ご夫妻がいつでも親切丁寧に教えていただけますよ。

 

by 「ひとりしずか」 でした。


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