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2012
10.07

暖簾(のれん) 地細工紺屋 若松旗店

愛媛県八幡浜市浜之町で、文政5(1822)創業の地細工紺屋若松旗店の五代目 若松 智 さんが、江戸時代から続く「筒描染」の技法を用いて作る「暖簾(のれん)」を紹介します。この技法を使った染物は,
「筒描染製品」として愛媛県伝統的特産品に指定されています。

 

たまたま訪れた若松旗店で変わった物を作っているのをみかけたので、何かと聞くと「暖簾(のれん)」で、お客さんの要望で作っており、この模様の暖簾は初めて作るとのことでした。

暖簾01  

この「鯛」のもともとの型は6代目となる息子さんの崇(たかし)さんが作ったもので手拭い用の「型」はあるが、今回、お客さんからその模様で暖簾を作りたいと要望を受け、5代目の智さんが暖簾に合うように小さく手書きで下書きし、筒描きで糊を置いて米糠をかけた後に赤色に染色したところである。残念ながらこれ以前の写真はない。(右写真:裏から見て白くなっている部分が糊を置いたところ)

 
暖簾02   暖簾03

これは文字以外の部分(染色しない)に糊を置いて米糠をかけたところ。筆で書いたようになるよう実に高度な筒描き技術である。

     
暖簾04   暖簾05

文字部分を深い黒色にするため2種類の液を塗る。これは最初の液。時間と共に緑色に変化する。

 
暖簾06   暖簾07

鯛の目玉部分も黒色に染色。

暖簾08   暖簾09

乾燥。

暖簾10  

2つ目の液を塗 ると深い黒色に変わる。

暖簾11   暖簾12

鯛の目も同様に塗る。

暖簾13   暖簾14

色止め液を塗る。

暖簾15   暖簾16

水で糊や米糠を洗い落とす。糊を置いたところが染まらず白く残る。

暖簾17   暖簾18

乾燥

暖簾19  

仕立て。糸飾りは智さんによる日本古来の縫い合わせ方、実に細かな作業。

暖簾20   暖簾21

完成

          暖簾22                   暖簾23

 

この「鯛」の模様は、6代目となる息子の崇さんがもともとの型を彫ったもので同店のオリジナル模様で他店にはなく、普段、同店ではこの鯛を描いた「手拭い」を販売している。

若松旗店では、お客さんのいろいろな要望を受けて染め物を作っており、今回、お客さんから友人の結婚祝いにこの鯛の模様を入れた暖簾(のれん)を贈りたいとの相談があって今回初めてこの模様の暖簾を作成した。

手拭いで使う「鯛」は型があって、糊を置くのに型を置いて糊を置く「注染(ちゅうせん)」の方法で染色しているが、今回の暖簾は、その型では布幅とのバランスが悪くなるため、型を使わず手書きで1枚ずつ下書きし、糊筒にもち粉を練って作った糊を入れて布の上に糊を置いて行く「筒描き」の手法を用いて作られており、下書き、糊づくり、筒描き、米糠かけ、裏水引き、乾燥、染料調合、染色、乾燥、色止め、水洗い、乾燥、仕上げと多くの作業過程を経て時間と労力を費やしている。今回は鯛の模様の上下の位置決めに苦労したとのことであった。

この若松旗店は、江戸時代からの技法を用いて糊を置く筒描きから染色まで全ての工程を一人で行なっており、このような形態は全国でも数少なくなっている。近年、印刷機械による染め物に押されて廃業する同業者が多い中、伝統技法を絶やすまいと日々より技術の向上に努力している姿には頭が下がる思いである。

あなたも贈り物または自分のために、世界で一つだけの染物を作ってみてはいかがでしょうか。

 

by 「ひとりしずか」 でした。


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コメント
とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。
投資dot 2013.04.04 13:15 | 編集
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